基本理念

大吉の基本となる理念とは何なのか。

大吉の位置するびわ湖の西部高島地方、安曇川周辺の歴史・風土からご紹介いたします

歴史的背景

「心を大切にする商法」

全国的に名を馳せた近江商人の中で「高島商人」といわれる人達を輩出した安曇川周辺。

近江商人といえば天秤棒により、荷をかつぎ行く先々でそれを売っては新たな荷を仕入れて、

また他所へいくという今の商社の元となる商法によって財を成したことで有名ですがその商売

の基本となったのは「三方よし」の精神でした。

ご存じとは思いますが「売り手よし、買い手よし、世間よし」というのが、三方よし。

他所で商売するには、その土地に貢献し気に入られなければ成功しない「世間よし」の考え

が入っているところが、近江商人独自の考えであり、成功の秘訣でもあったのです。

このように、近江商人は人の心を大切にする商人でした。

それに加えて、安曇川は近江聖人と尊ばれる中江藤樹の故郷でもありました。

江戸時代初期の儒学者で日本の陽明学の祖といわれる中江藤樹は、その郷里、近江高島郡小

川村で武士や近郷の人達に、「心の学問」を説きました。

その教えが「五事を正す」。以下にその詳細を述べると、


一、「貌」

顔かたちは、愛敬をこめてやさしく和やかな顔つきで人と接しましょう。

二、「言」

言葉遣いは、相手に気持ち良く受け入れられるような話し方をしましょう。

三、「視」

まなざしは、愛敬の心をこめて暖かく人を見、者を見るようにしましょう。

四、「聴」

耳は、話す人の気持ちにたって相手の話しを聞くようにしましょう。

五、「思」

愛敬の心をもって相手を理解し、思いやりの心をかけましょう。


以上のように真心と誠実さに満ちた教えは、きっと後の高島商人に受け継がれたことでしょう。
また、その心はこの土地に暮らす人々に深く浸透してきました。大吉が掲げる経営哲学にも、中江藤樹そして高島商人らに脈々と流れる心の学問を大切にしてきました。創業100年、四代に続く大吉を支えてきたのは、安曇川気質ともいえる人の心を大切にする優しさなのだと思っております。

明治41年(1908)藤樹先生贈位報告ならびに常省先生二百年祭の様子祭に寄付をしていたのか手前のぼんぼりに「大吉精肉店」と書かれています。


風土的背景

「近江の水」

その昔、淡海ともよばれた琵琶湖をもつ滋賀県。近江八景とも言われるように風光明媚な土地柄は、自然の宝庫。湖の幸、山の幸、間に挟まれた肥沃な土地は穀倉地帯となり、自然は美しさだけでなく多くの日々の糧を私たちに与えてくれました。
肥沃な大地は米だけでなく良い牧草を育て、牛を育てます。近江牛の産地として、この土地での和牛育成に欠かせなかったのが近江の湧き水です。その水の良質さを語るにふさわしい事実として比良山系と琵琶湖に挟まれたこの土地には幾つかの造り酒屋があります。水が命といわれる酒造り。比良の地中深くろ過された清冷な伏流水によってここでは数々の銘酒が誕生してきたのです。
美酒を生む水は、美味しい和牛を生む。大吉では風土的な好条件に併せて、血統へのこだわりや、独自の飼育方法によって良質な牛肉の提供に日々努めております。


伝統的背景 

「近江牛一筋」

日本人が牛肉を常食するようになってからまだせいぜい百年です。明治維新の文明開化以後、やっと恐る恐る牛鍋やすきやきを賞味するようになり、それが一般庶民にまで普及したのは大正時代になってからのことです。(創業者 永谷大吉の時代)
しかし、それまで牛肉がまったく食べられなかったかといえばそうでもありません。一部の特権階級は「薬喰い」と称して、ひそかに牛肉のおいしさを堪能していたのです。琵琶湖畔で近江黄牛の味噌漬が考案されたのは三百年前の元禄時代です。当時から将軍家への献上品として用いられ食膳を大いににぎわしたと言われております。大吉では明治二九年/西暦1896年より一貫して近江牛にたずさわってまいりました。豊かな自然の恵みをもとに育てた近江牛は、自然と食文化の融合が生み出した最高の贈り物なのです。



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